Ken Calder

ケン・カルダー

スコットランドCaithness ケイスネス出身

1960年代初頭からロンドン、ケンジントンで30's & 40'sファッションスタイルの洋服を作製し始める。顧客は主にロンドン、ソーホー "The Marquee club" に出入りするミュージシャンである。顧客リストにはビートルズ、ローリングストーンズ、エルトンジョン、ジミーヘンドリックス、スティーブンスティルス、キースリチャード、スモールフェイセスなど60年代を代表するアーティスト達。彼らのために単品オーダーメイドを作製し続けた。

当時のロック・ポップシーンでケンカルダーは超有名人であった模様。

ロックお祭りに少々飽きて、故郷のスコットランドで2~3年穏やかに過ごすが、また1975年ロンドンに戻りThe Thrift Shopをオープン。Type A-2など中古USAミリタリーレザージャケットをリメイクして販売。これが意外と大ヒットして必要に駆られ自分でレザージャケット作製する。1981年頃、これがエアロの始まり。

1984年に故郷スコットランドにエアロを移設し本格的にレザージャケットを作製し始める。ただ、ロンドンのグラムロック系顧客の要望は以前強かったためケンジントンにRuskin という小さなショップは継続していた。デヴィッドボウイーがアルバム "Heroes" で着用したジャケットはこのRuskinで吊るされていたケンカルダーの作品。また、Ruskin従業員の一人が後のフレディーマーキュリーである。

1986年にケンカルダーはアメリカ・ホーウィン社を探し当てる。当時ホーウィン社も服飾用ホースハイドは全く売れていなかったのでwin-winで話がまとまり、これによりエアロ=ホースハイドが確立される。

最近のハリウッドでは

2011年 "Captain America" 主人公が着たダブルジャケット “Bootlegger”

2014年 "The Monuments Men" の全てのType A-2(主演:ジョージクルーニー)

2018年 "Bohemian Rhapsody" でフレディマーキュリー役Rami Malekが着用するジャケット(前述の関係でフレディーは当時実際にエアロを着用)

などはエアロ・スコットランド製である。

また、ダニエルクレイグ、ジョニーディップ、ヒューローリーらは私用でもエアロを着用し何着も実際にオーダーメイドしているエアロファンである。

最近のケンカルダーは普段はスコットランド、インバネスで半隠居をしているものの新作ジャケットをまだまだ精力的に生み出し続けている。

そして現在進行形の新作群が “Elite Collection” である。